とかげちゃんフェスティバルも無事終了し、あとは帰るだけのはずでしたが、そこは落ち着きのない日本人、少しでも観光しようとあくせく動きました。マルセイユを南東へ約22キロ、たどりついたは地中海沿岸ラ・シオタの町。フランス国鉄のこの駅こそリュミエール兄弟が「列車の到着Le train entrant en gare de La ciotat」を撮影した所です。無人駅ではないけれど、1〜2時間に1本の普通列車しか停まらないので人影もありません。映画の原点のひとつを訪ねて、といえば聞こえはいいんですけれど。ホームにあった陽に焼けた兄弟の写真とスチルがさびしい場所でした。やっと列車が来たかと思えば、あっという間に通りすぎるTGV。しかも柵もないので、あぶないことこの上ありません。リュミエールの短編を上映した時には観客が本物かと驚いて逃げたという話がありますけれど、ぼくは本物のTGVが迫ってくるので逃げました。だって減速してくれないんだからなあ。30分以上待ってやっと停まってくれる現代の列車が到着しました。客の方も様変わりでしたね。